もとはといえば、別名で文筆稼業を長らく続けておりましたが、
職人さんの取材をきっかけに、手仕事への思いが募り、
江戸時代小説が好き、というのもあって、
ある日突然、浮世絵をもとに、人形のようなものを作り、
そのできばえに感嘆し(笑)、「10年後には、プロになる!」
と決心したのでした。初めて作ったその人形を、
「これ、ブタ?」などと問われても、人形師への夢は捨てませんでした。
文筆稼業のかたわらで、自分が目指したものに向かって、
来る日も来る日も挑戦し続け、決心した日からちょうど10年目で、
最初の個展を開催することができました。
「江戸を覗いてみたい!」・・・
その一念で、誰に師事することもなく、
試行錯誤で、これからも江戸への思いを、
さまざまに立体物として、描き続けていきたいと思います。